「中小企業の健康格差を、心身両面で支えたい」齋藤明子さんの場合

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2000メートル級の山に登る一方で街のグルメに舌鼓を打ち、家に戻ると茶道を楽しむという齋藤明子(さいとう・あきこ)さんは、その経歴においても多彩な経験を持つ保健師だ。自衛官や官公庁、さらには大手企業を経て、現在ヘルス&ライフサポート TAKを個人で経営している。

国、官、民でのさまざまな体験
「女性として自立するために、手に職を付けたかった」という齋藤さんは、自衛隊中央病院高等看護学院を卒業すると、看護師として同病院の混合家族病棟に勤務することになった。「生と死」に接しながら関心を持ったのは、治療を終えた家族らが、果たして退院後も健康に留意してくれるだろうかということ。
齋藤さんは、「病院の中ではなく、生活の中にこそ健康維持のカギがある」と考え、改めて保健師を目指して進学し、世田谷区にある砧保健所に勤めることになった。地域活動に携わってみると、病気が原因となって生活困難に陥っている家庭がある一方で、経済的な余裕のある家庭ほど予防医療への取り組みに積極的であることが分かった。
健康の問題を解く糸口のようなものを感じた齋藤さんだったが、その後先輩の誘いもあり、今度は大手民間企業へ転職した。福利厚生が手厚い環境では、目に見える良い提案を行えば、役所と違ってすぐに予算が付いた。また、保健師を育てる仕組みへの理解もあり、経営資源を「人」に求める姿勢に、大手企業ならではの懐の深さを感じた。

健康相談の機会すらない中小企業の現状
大手企業の環境整備に一区切りが付くと、自分の生活にもゆとりを持たせようと、齋藤さんは再び退職を決意した。非常勤というスタイルで、主に中小企業の健康教育を受託していると、現場では信じられないことが起こっていた。健康診断を受けたままの状態で放置し、その日になってはじめて「こんなに悪かったの?」と気付く社員が、決して少なくなかったのである。
砧保健所時代に感じた問題意識が、ここで具体的な形を取り始めてきた。「健康格差は個人によるものではなく、経済格差に基づく社会現象なのではないか」。
そこで、今までの経験を生かそうと齋藤さんは1999(平成11)年、「ヘルス&ライフサポート TAK」を設立した。その事業内容は、主に中小企業へ向けた健康施策と、予算に応じたメニュー提案など。
さらに、社労士や税理士などとチームを組むことにより、経営者支援という視野に立ったビジネスも検討しているとのこと。

走りながら自分を育てる
「日々の積み重ねが自分の強みを築き、その先に独立が見えてくる」と齋藤さんは話す。また、ビジネスである以上、相手の財布のひもを緩められる具体的なメリット出しが欠かせないそうだ。
官民を広く渡り歩いた齋藤さんが最後にたどり着いたのは、今そこにある中小企業の現実だった。それはあたかも、制覇だけを目的とした登山家には気付くことのできない路傍の花の、ありのままの姿だったに違いない。

相談の得意分野

産業保健の健康相談と健康づくり、メンタルヘルス

相談費用

30分4500円
10分追加ごとに1000円

現在、満員御礼中

公式サイト:齋藤明子さんが経営する株式会社ヘルスライフ&サポート