「誰もが持っている才能を『発芽』させたい」 三井洋子さんの場合

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mitsui-san昼夜の温度差がある土地で育つ果樹は、夜間に凍結しないよう、自らの糖度を高めるというから不思議だ。長野県で株式会社Dream Seedを運営する三井洋子(みつい・ようこ)さんの自宅でも、自分の力で甘く育ったプチトマトの、赤く熟れた姿を見ることができる。

教育先進国、長野県ならではの事情
「人にかかわる仕事をしたい」と考えていた三井さんは、教職の道などにも興味があったのだが、悩んだ末、旧・長野県公衆衛生専門学校保健師学科に入学した。
卒業後、長野県須坂市の職員として保健行政に携わってみると、保健師への理解が広く根ざしていることに驚きを感じた。ともすると、「以前の保健師さんはよく顔を見せてくれたのに、今度の新人は、ちっとも来てくれない」などの声が、地域住民から寄せられるのだった。
しかし、こうした状況は依存体質につながりやすく、必要なサービスを自ら求めてくるような気概は、逆に感じられなかった。「今のままでは、本当に自立した健康意識が芽生えないのではないか。行政が押しつけるのではなく、自分の問題として考える習慣を付けないと、いつまでも温室ムードから抜け出すことができない」。
また、市が関われるのは日頃から市内にいる一部の住民に限られ、一般企業の従業員には関与しづらいことも問題だった。

人と地域を育てる「夢の種」
健康管理は、規則などによって「やらされる」ものではなく、自分にとって必要なことを「やる」もの。自立という土壌を築けば、その人の本来持っている可能性が、自然と発芽するようになる。
三井さんは2008年、そんなメッセージが込めて、株式会社Dream Seed(夢の種)を設立した。同社の主な業務は、心と体の健康を管理する専門職になるための研修、事業所の受託業務、カウンセリングやコーチングが可能なセラピールームの運営など。
一方、ほかに例のないサービスに、どう料金設定すればいいのかも悩みの種だった。そこで、できるだけ類似した既存のサービスを、料金の目安としたそうだ。例えば、セラピールームを心のマッサージと捉え、生体マッサージの相場を基準にするといった具合である。
今後は、県外の専門家などに頼らない人材面での「地産地消」にも、力を入れていきたいとのこと。

独立の壁を、いかに乗り越えるか
独立の心構えについて三井さんは、「自分の強みと弱みを整理すること」だと話す。そのためには、今行っている業務
を突き詰めてみるのも、1つの方法だという。壁に突き当たるようなら、それは「弱み」なのだろう。乗り越えられそうなら、壁は独立の土台へと変化する。このことによって、「やりたいことと、できることの区別」も、自然と見えてくるそうだ。
我々が本来持っている可能性、自立心、才能・・・そんな夢の種を育むDream Seedからは、既に36人もの卒業生が生まれている。温室栽培で育てられた野菜とは一味違った、露地物のような、長野の旬な人材となっていくことだろう。

得意分野

メンタルヘルス

相談費用

60分6000円

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